2023年4月オープン以来、地元の方中心に地域に根差したかかりつけ薬局として急成長中の、神奈川県藤沢市にある鵠沼薬局。
近隣には小児科、歯科、内科などが立ち並ぶ地域での面調剤だからこそ、日々こだわり続けているのは「スピード第一」。薬局として揺るがない、スピードへのこだわりを患者様にお約束するため、開局当初より薬局業務支援の一環として、mediLab(メディラボ)が開発・提供する調剤入力支援AI「まもる君」(以下、AI「まもる君」)をお使い頂いています。
より早く・より確実に、患者様が必要とするお薬をお手元にお渡しするため、スタッフの手によるお薬お届けサービスなど独自の取り組みも人気の一つ、ご家族一家でご利用される患者様も多いとか。今回、薬局長である杉山将史さんの元をお訪ねし、mediLabとの出会い、サービス導入後の変化、こだわりの薬局づくりへの思いなどを中心にお話を伺ってきました。
【1】mediLabを選んだ理由は、薬局に寄り添い、他社にない【OCR+α】へと常に進化していくサービスに魅力を感じたから
━ 23/4月店舗オープンに向け、薬局業務向けサービス導入を検討する中で出会ったmediLab
「話をじっくり聞いてほしい」
「とにかく早く薬を出してほしい」
鵠沼薬局の杉山氏が考える患者様タイプは、この二つ。
どちらの患者様タイプにせよ、「患者様をお待たせしない」「より早く」は共通必須項目である。たとえば日曜開局の場合、午前中のみで処方箋30枚程をスタッフ3名で対応する中、「薬剤師としてやるべきこと」をシステムで補完できるなら、サービス導入によりしっかり補いたいと考えた。現状、コンビニよりも数が多いと言われる調剤薬局。「やるべきことをやる」「きちんと考える」ことをし続けていかないと自然淘汰されていく。自分は、患者様一人一人において、顔/氏名/服用中の薬/注意すべき検査値が全て頭に入っている。今後ますます「選ばれる薬局」になり得るためにも、業務を補完するシステムの必要性を感じる。
mediLabの驚くべき点は、サービス導入にあたり他社も検討する中、問い合わせ後に社長自ら現場に足を運び、デモ実施してくれたこと。加えて【薬局業務向けサービス=OCRは当たり前、プラスαとしてさらに1アクション欲しい】と考えていたため、他社ではなくmediLabを選んだ。
これまで出会ってきた他社エンジニアの場合、「これはできるか」と問うと「たぶんできないです」「難しいですね」と言うのが大半であったが、mediLabの松田社長は、「この場合なら、こうするとできますね」「やれますよ」と応じてくれる点が嬉しい。エンジニアとして日頃からの学びが根底にあるからこそ、の強みだろう。開発面だけでなく、さらにプリンター接続など薬局内のシステム周り、周辺機器について尋ねた際も、一つ一つ丁寧に精一杯応じようとしてくれる。自分は薬剤師として常にプロフェッショナルでありたいという気持ちでいるが、松田社長も同様に、エンジニアとしてのプロフェショナル意識が高く、AIスペシャリストとしてのプライドを持って開発に挑んでいる人だと思う。
【2】AI「まもる君」で最初に効果を感じたのは、やはり【QR化によるスピードアップ】
━ 新患入力をはじめ、入力時間短縮が薬局としてのこだわり「スピード第一」にマッチ
導入による最大メリットは処方箋入力内容のQR化。特に新患登録をはじめ、やはり1から手入力するのは時間を要するため、処方箋データ化、QR化は便利。従来だと、たとえば患者様が目の前で数名待っていらっしゃる状況下での処方箋入力作業は「早く終わらせなくては」「また次の処方箋が来てしまった」と、入力者へのプレッシャーが大きく、焦りが加わることも多かった。また新患さんのご来局がある度、「1からの処方箋入力をミスなく丁寧に、かつスピーディーに終えなくては」と、毎回気の引き締まる思いで緊張しながら画面と向き合うのが常であった。AI「まもる君」サービス導入後は、圧倒的に処方箋入力時間が短縮化され、薬局としてのこだわり「スピード第一」にマッチ、入力者にとっての心理的ストレス軽減にもつながっている。
【3】入力者にとって嬉しい驚きは、処方箋OCR機能にとどまらない早期「AIチェック」機能
━ 見落としてはならない処方箋の注意事項を入力前にAIがチェック、入力者にお知らせしてくれる機能に新鮮な驚き
サービス導入後、処方箋入力内容QR化により、入力スピードの圧倒的短縮化に救われていた入力スタッフさん。入力画面と向き合っていたある日、「実はこんなこともできるんですよ!」と、mediLabから紹介された思わぬサービス使用法、それは思いもよらぬ「AIチェック」機能。
たとえば患者様の月齢・年齢によって、使用規格が段階的に変わっていくホクナリンテープ。年齢に対して適切とされる規格以外のものが処方されていた場合、【医師に確認すべき事項】としてAIがチェック ⇒【早めに薬剤師に伝えるべき事項】として入力者にお知らせしてくれる機能の存在にビックリ驚いていた。他社サービスには見られない、処方箋OCR+αとしての「AIチェック」機能は、薬剤師以外のスタッフが処方箋入力に携わった際の最大メリットの一つとして捉えている。
【4】AI「まもる君」導入により、限られた人手でも追求したい薬局としてのこだわり【ご自宅へのお薬お届け】も可能に
━ スピード最優先に加え、面調剤だからこそこだわり抜く「患者様への確実なお薬お渡し」。自社スタッフによる「ご自宅までお薬お届け」に注力する中、AIで可能なこと、人が対応すべきことを棲み分け
面調剤の立ち位置だからこそ、「医療貢献」の意味合いを大事にしたく、基本的に処方箋をお断りすることはしない。患者様から「ここはダメだな」と思われたら、以降、二度と来てもらえなくなる。患者様に必要なお薬を確実にお渡しするため、宅配業者に頼らずスタッフ自身の手による「お薬のお届け」までも実施する中、「AIまもる君」導入により、マンパワー不足になりがちなスタッフ体制補強が可能となっている。
さらに小児科を中心に、若年層の患者様家族も多いため、新患登録時にスタッフ同伴の元、薬局独自の公式LINE登録を浸透させていく中で配送希望ニーズも汲み取り、患者様へのお薬お届けを確実に実施している。「AIまもる君」導入により効率化できること、人の手により完遂すべきこと、薬局業務における棲み分けが可能になったことで、面調剤のかかりつけ薬局としての機能を今後もしっかり果たし続けていきたい。
取材を終えて ✦✦✦ mediLab代表からのメッセージ
✦ユーザ、ベンダーという関係性を超え、共に進化・成長するパートナーであり続ける
✦互いの共通項は、常に進化し続けることを目指す点。単なるサービス開発・提供にとどまらず、「薬局のため。日本の医療のため」を携えたパートナーに。
今回のインタビュー中、薬局長である杉山さんからは、ご自身の残薬調整に関する考え方、トレーシングレポート作成に対する考え方など、他にも薬局業務に対する思いを多く伺いました。今後の弊社サービスに期待する、より精度を極めた処方箋OCR機能向上など、忌憚のないご意見に感謝すると共に、地域のかかりつけ薬局としてあるべき姿にこだわり続ける一方、時代を見据え、在宅や施設向けサービス拡充をも視野に入れ、薬局としての進化を目指す」こう熱く語る杉山さんの様子に、同じ経営者として共感すべきものを多く感じ取った時間となりました。今後も薬局業務の改善、サポートに向けて深い知見を頂きながら「こんなことも一緒にリリースしたい!」と共に考え、歩んでいけたらと思います。
なおインタビュー中に来局された患者様、道すがら偶然お顔を合わせた患者様が何人もいらっしゃいましたが、皆さま気さくに「杉山さ~ん」と呼びかけられ、杉山さんご自身も患者様全員に「〇〇さーん」と何度も声掛けをされ、日頃からの温かいつながり、地元ならではの交流を垣間見た思いです。さすが患者様一人一人のお顔、お名前全てが頭に入っているのも頷けます。またmediLab自身、「同じ価格のまま、常に良さを増していくサービス」提供が可能なチームを目指しています。たとえば、鵠沼薬局の入力スタッフさんが驚かれていた「AIチェック」機能もその一つです。「さすがにAIとはいえ、まさかこんなことはできないですよね?」とダメ元でも聞いていただければ、少人数によるAIスペシャリスト集団としてmediLabならではのスピード感をもって、薬局現場リクエストにお応えしていくチーム体制でありたいと考えています。ユーザの皆様が描く「目指すべき薬局の姿」を実現するために、「mediLabは何をお手伝いできるのか」を常に考え、サービス開発ベンダー、ユーザという関係性を超え、共に進化成長を続けるパートナーとして協力しあうことができれば嬉しい限りです。
<鵠沼薬局 基本データ>https://kugenumapharmacy.com/
・2023/4月オープン
・小児科メインのほか近隣歯科、内科からの処方対応。施設向けも実施。