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薬剤師の「脳みそ」とIT化

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2025/08/28

薬剤師の脳みそ

薬剤師の「脳みそ」とIT化

こんにちは。調剤大好きC子です。
8月もすでに終盤ですが、薬剤師の皆様はきちんと夏休みは取れましたでしょうか。ちなみに私の勤務先は門前薬局の上、メインで応需している病院にはいわゆるお盆休み期間がないゆえ、薬剤師の夏期休暇取得はまだまだこれから…という状況です。

さてそんな中、2名いるうちの薬剤師1名がようやく遅めの夏休みに入りました。期間中、残る1名は一人薬剤師となり、ひたすら鑑査・投薬に追われ、自身のかかりつけ以外の患者対応も含め、普段以上に心身的負担やプレッシャー増と闘わなくてはなりません。こんな時くらいヘルプをもらえたら良いのに…なかなかそうはいかないのが、人手不足の辛いところ。まして一人で店舗を任されたのは、他店から異動して間もない薬剤師。各患者ごとに特有な処方はじめ、薬の渡し方(毎回郵送、毎回ご夫婦揃って来局など)に至るまで、都度迷いも生じるため、そのたびに我々スタッフは、休憩時間も取れぬまま闘う薬剤師の少しでも助けとなれば…の思いで、普段以上に一人一人が持ちうるパフォーマンスを発揮しようとなるわけです。

いかんせん、鑑査や服薬説明には対応できない私達ですが、せめて「今この瞬間・場面で、どのような点において薬剤師をサポートすることができるのか?」「どうすれば、患者様の待ち時間を1分でも減らせるのか?」の一心で、わが脳みそを各自フル回転し始めます。その際照らし合わせる先は、今は夏休み中で不在だけど、普段いてくれる薬剤師の「脳みそ」
 ●Aさん:この診療科は薬郵送だから、今日はお会計だけね
 ●Bさん:この注射、毎回受注発注よね
 ●Cさん:女性薬剤師希望だけど、今は不在だから「本日は男性薬剤師になります」と先に伝えておこう
 ●Dさん:カレンダー管理で今日来局予定だから、この薬は絶対小分けしちゃダメ
 ●Eさん:時間かかっても待つ人だから、予製変更あっても今日中に一包化し終え、必ず渡そう

などなど、日頃から見聞きしている薬剤師の「脳みそ」に詰まった情報を、自分達の「脳みそ」の中でも再確認し、一人奮闘中の薬剤師にせっせと伝えるのも大事な任務と心得ています。それでも想定外のことが起こるのが薬局。

「えっ、まさか在庫ない…調剤できない!」となった際、在庫不足の理由・背景は何なのか、瞬時に頭を巡らせます。
「出荷調整?いや、ひょっとして単に発注漏れ?」
「いやいや、棚卸前だから、単に在庫絞っていた?」
「ここ数か月出ていなかったから、他店に移動しちゃった?」
 → 移動した途端、急に処方が来るのも薬局あるある
「予定より早く来局しちゃったから、発注間に合ってなかった?」
「未採用のこの薬、採用にして小分け依頼OK?」
「新規採用するほど処方出なさそうだから、ひとまず他店に移動依頼して譲ってもらう?」

等々、思い当たるあらゆる理由に頭を巡らせつつ、各理由に応じ調達法をさらに考え抜くのは大変なプロセスではありますが、無事に調達し、薬剤師から患者様に薬をお渡しできたのを見届けると、心底ホッとします。もちろんこのプロセスが短ければ短いほど、待ち時間短縮にもつながるため、入力も調剤もスタッフ同士、連携パワー発揮です。

あらためて日頃からの「薬剤師の脳みそ、スゴイなぁ」と感心しつつ、できればこの中身、アナログでいいから、休暇前に薬剤師同士で引継ぎされていたら、ここまで慌てずに済んだのに…と思わなくもないですが、この引継ぎすら難しいのが、日々の薬局の忙しさゆえんでしょう。発注一つとっても、一人の薬剤師がそれこそ自身の「脳みそ」内で予測、意外と属人化しており、別の薬剤師に伝わっていないケースも多いのです(という事実に、私達スタッフも気付いています)。

薬剤師皆さんの素晴らしい「脳みそ」の中身は、「きちんと薬局業務に向き合おう!」という姿勢と思いがあれば、共に仕事している私達スタッフにも、日々確実に浸透していくもの。これって、いつの日かIT化、データベース化されたりする日が来るのかしら?と想像しつつ、今は患者さん一人一人の傍に駆け寄って、ちいさなコミュニケーションを重ねながら確認するプロセスこそ、安心・安全に結び付くと信じ、毎回丁寧に行っている私達です。

<2025.8.28 調剤大好きC子>

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